ブリーチやハイトーンカラーで、パサつきや切れ毛が止まらない……。そんな深刻な悩みを抱えるあなたに向けて、本記事では、世界的に注目されているボンドビルディングブランド「オラプレックス(OLAPLEX)」を軸に、ダメージケアの考え方と実践テクニックを解説します。
美容師目線で、毛髪科学に基づいた仕組みと、サロンではもちろん自宅でも再現しやすいケア手順を、PREP法で整理。今日からのホームケアの「優先順位」と「正しい使い方」が分かるように構成しました。
ブリーチ毛のお手入れに必要な基礎知識と、アイテム選び・使い方のポイントを1本の記事にまとめたい人は、そのまま読み進めてください。
オラプレックス(OLAPLEX)とは?
オラプレックスは、アメリカの化学者チームによって開発され、世界各国で特許を取得しているボンドビルディング技術を中核にしたヘアケアブランドです。従来の「表面をコーティングして手触りを良くする」トリートメントとは異なり、ブリーチやパーマなどでダメージを受けた毛髪内部のジスルフィド結合(SS結合)にアプローチする処方が特徴とされています。
公式や複数の技術解説では、オラプレックスの有効成分が、切れたSS結合に働きかけて「新たな架橋」を形成することで、強度やしなやかさをサポートすると説明されています。
厳密な化学的メカニズムについては専門家の間でも議論が残っていますが、「ブリーチ毛の切れ毛・枝毛を減らす効果がある」とする実務レベルの評価は、サロン・ユーザー双方から広く共有されています。
世界各国のサロンやECで展開されており、「ハイトーンでも髪が扱いやすい」「ブリーチ後の手触りが違う」といったレビューが多数見られますが、具体的な導入店舗数やスタイリスト数(例:150か国・250万人など)は、公開資料では数値がまちまちで、正確な統計値としては確認が難しい点も押さえておきましょう。
サロン専用の薬剤からホームケア用のシャンプー・トリートメント・アウトバスまで番号付きでラインナップされており、「サロン施術」と「自宅ケア」を組み合わせて使えるように構成されている点も、プロ・一般ともに選ばれている理由です。
世界が注目する有効成分
ジマレイン酸ビスアミノプロピルジグリコール
オラプレックスの世界特許技術であるボンドサイエンステクノロジーの基となる成分です。日常生活やサロン施術で切断された毛髪のタンパク質の結合を再結合することで、毛髪内部の結合ケアをサポートし、ダメージを受けた髪のコンディションを整える、さらに「髪の強度やしなやかさをサポートする」という画期的なヘアケアを実現。
今までの栄養補給ケアにダメージ要因除去&毛髪強化ケアをプラスすることで、ダメージを受けにくいコンディションづくりをサポートし、理想のヘアスタイルを楽しみやすくなります。
No.0〜No.9まで!オラプレックス製品ラインナップとおすすめ順番
オラプレックスは、サロン施術で使われるプロフェッショナルアイテムと、自宅で使えるNo.0・3〜9のホームケアアイテムで構成されています。
特にNo.0・3は「ホームケアにおける代表的なボンドケア製品」として位置付けられ、その後に続くNo.4〜9で、洗浄・保湿・熱保護・スタイリングまでを一連の流れとしてサポートする設計になっています。
ブリーチ後の髪をボンドケアと保湿ケアでサポートしながら、日々のシャンプーやアウトバスで負荷を減らしていくことで、同じブランド内でケアステップを組み立てやすいのが特徴です。実際の使用順は髪質やライフスタイルによって変わりますが、ホームケアでよく提案される流れとしては、次のようなステップがあります。
ホームケアの一例として、No.0→No.3→No.4→No.5→No.6→No.7→No.8→No.9の順で使用されることがあります
プロフェッショナル専用/サロンケアアイテム No.1ボンドマルチプライヤー
No.1 ボンドマルチプライヤーは、今までの栄養補給としての処理剤ではなく、結合を強化し、毛髪に耐力を与えることで「施術ダメージを抑える/サポートする次世代の処理剤」です。
施術時のダメージを極限までケアし、スタイルの幅を広げることが可能です。No.1は前処理剤として使用することで、ダメージを受けた毛髪内部の結合ケアをサポートし、サロン施術によるダメージを軽減するサポートをします。
No.3~No.9の使用量・放置時間とホームケアセット
ホームケアの中心になるNo.0・3〜9については、次のような使い方が基本ラインとして推奨されています。
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No.0(導入ブースター)
ホームケアのパフォーマンスを高める、シャンプー 前のプレトリートメントです。週1〜2回、シャンプー前の乾いた髪のハイダメージ部分を中心に適量を塗布し、5分以上放置後、シャンプーします。No.0を塗布後、重ね付けでNo.3ヘアパーフェクターを使用し、5分以上放置後、シャンプーすると、より高い効果が得られます。
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No.3(集中補修)
週1〜2回、ホームケアのパフォーマンスを高める、シャンプー前のプレトリートメントです。シャンプー前の乾いた髪に、適量を手に取り髪全体に塗布しなじませる。5分以上放置後よくすすぎシャンプー。No.0使用後に、重ね付けでNo.3を使用すると、より高い効果が得られます。
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No.4・No.5(シャンプー・コンディショナー)
毎日の洗髪で使用可能。予洗い後、シャンプー(No.4)を適量、手に取り、水とよく合わせながら髪全体になじませ使用。その後、水気をよくきってから、トリートメント(No.5)を適量を手に取り、髪全体に塗布し、なじませ、3~5分以上放置した後、よく洗い流す
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No.6ミルク
保水および保湿力をアップし扱いやすい髪へと導くアウトバストリートメントです。タオルドライ後、タオルドライ後、またはドライヘアに少量ずつ適量を中間から毛先に塗布し、なじませる。
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no.7オイル
超濃厚処方でありながら、重さを感じさせないアウトバスオイル。タオルドライ後、またはドライヘアに少量ずつ適量を中間から毛先に塗布し、なじませる。 他のOLAPLEXアウトバスアイテムと併用することで髪の質感がより向上します。
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リッチマスク
【2026.2/21新発売アイテム】乾燥した髪も深くうるおう濃厚なトリートメントです。週に1~2回 シャンプー 後水気をよくきってから適量を手に取り、ダメージ部分を中心に塗布しなじませ、数分放置してからよく洗い流す。
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No.9セラム
抗酸化成分を配合し、外的要因や熱によるダメージから髪を保護するアウトバスセラムです。タオルドライ後、またはドライヘアに少量ずつ適量を中間から毛先に塗布し、なじませる。 -
No.0 → No.3
(週1〜2回の集中ボンドケア) -
No.4 → No.5
(毎回のシャンプー&コンディショナー) -
No.6 → No.7
(ドライ前のまとまり+熱保護) -
No.3
(週1のプレシャンプートリートメント) No.4
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No.6 or No.7
(どちらか1本を毎日のアウトバスに) -
No.4P
(週1パープルシャンプー:黄ばみケア) -
No.5
(毎回のコンディショナー) -
No.7
(熱保護&ツヤ出し) -
No.9
(UV・汚染・乾燥からの保護) -
どのデメリットを、どの番号で狙うのか
- 強度・切れ毛 → No.1・0・3
- パサつき・絡まり → No.4・5・リッチマスク
- 熱・UV・環境ストレス → No.6・7・9
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どの程度の頻度・期間を続けて初めて違いが出やすいのか
- 「1回で劇的に元通り」ではなく、「数週間〜数カ月単位での継続」による差が出やすいこと。
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それでもカバーしきれない部分(カット・施術設計)の重要性
- 一定以上のダメージに達した毛先は、トリートメントよりも「カット」が最も確実なリセットであること。
- ブリーチの回数・間隔・デザインをコントロールすることが、そもそものリスクを下げる最優先策であること。
OLAPLEX No.0〜No.9早見表
番号 主な役割 基本の使い方(タイミング) おすすめ髪質・ダメージレベル No.0 ボンドケア導入トリートメント 週1〜2回、乾いた〜軽く湿らせた髪にたっぷり塗布し10分放置、その上からNo.3を重ねる前処理 ブリーチ/ハイダメージ毛、切れ毛が増えている毛、細毛〜普通毛 No.1 サロン施術時に使用されるプロフェッショナル向けボンドケア剤 ブリーチ・アルカリカラー剤に規定量を混ぜて使用 ブリーチ・ハイトーン施術を行う全てのダメージレベル(サロン専用) No.3 ホーム用集中トリートメント 週1〜2回、シャンプー前にタオルドライした髪へ塗布し10分以上放置 ブリーチ毛・ハイダメージ毛全般、伸ばし中で切れ毛が気になる人 No.4 補修シャンプー 通常のシャンプーとして毎回使用(適量を泡立てて優しく洗う) 全ダメージレベル、特にパサつき・きしみが気になる髪 No.4P 紫シャンプー(黄ばみケア) 週1〜2回、通常のシャンプーの代わりに使用し数分おいて流す ブリーチ/ハイトーンで黄ばみが気になる人、寒色系カラー No.5 補修コンディショナー シャンプー後、中間〜毛先中心に塗布して数分放置→すすぐ ミドル〜ハイダメージ、パサつき・絡まりやすい髪 No.6 ボンドスムーサー(ミルク) タオルドライ後、少量を中間〜毛先に塗布してからドライ くせ・広がり・フリッズが出やすい髪、ブリーチ毛のまとまりケア No.7 ボンドオイル(ヒートプロテクト) 濡れ髪・乾いた髪に数滴なじませてからドライヤー・アイロン、仕上げにも少量 ブリーチ毛・アイロン常用者、ツヤ不足・引っかかりが気になる髪 --- リッチマスク(集中保湿ケア) 週1.2前後、シャンプー 後水気をよくきってから適量を手に取り、ダメージ部分を中心に塗布しなじませ、数分放置→洗い流す。 ハイダメージ毛、ブリーチ・ヘアカラーを繰り返す人、エイジング毛でハリ・コシが低下した髪 No.9 ボンドプロテクターセラム(外的ストレス対策) タオルドライ後、適量を全体になじませてからドライ。日中の付け足しも可 紫外線・汚染・熱など外的ダメージが気になる人、細毛〜普通毛のハイトーン ブリーチ髪の原因を抑えておきましょう
ブリーチ毛ダメージの原因:
ブリーチを1回行っただけで髪が急激に弱くなる大きな理由は、毛髪内部のタンパク質構造に対して、強いアルカリと酸化剤が同時に作用するからです。
アルカリ剤によってキューティクルが開き、そこから過酸化水素や過硫酸塩が浸透してメラニンを分解する過程で、毛髪タンパクのシステイン残基が酸化され、システイン酸などの酸化生成物へと変化していきます。
この一連の反応により、もともと髪の強度を支えていたジスルフィド結合(SS結合)の一部が切断され、同時にタンパク質の断片化や流出が進みます。結果として、コルテックス内部には空洞が増え、髪のハリコシ低下・枝毛や切れ毛・パサつき・広がりといったダメージサインが複合的に現れるようになります。
さらに、紫外線や高温の熱スタイリングに頻繁にさらされると、毛髪内部の成分が光や熱で励起され、フリーラジカル/活性酸素種(ROS)が発生しやすくなります。これらはケラチンや毛髪脂質を酸化・分解し、ブリーチで既に弱った構造に追い打ちをかけるため、ダメージが“加速していく”というイメージで捉えると理解しやすいでしょう。
枝毛・切れ毛が起こるメカニズムを美容師が解説
枝毛は、キューティクルの剥離だけでなく、その内側にあるコルテックスの繊維束が露出し、物理的な摩擦や反復される伸縮ストレスによって裂けていく現象として説明されます。
ブリーチ毛は水分保持力が低下するため、濡れて膨潤した後に乾燥して収縮するサイクルで負担が蓄積しやすく、限界を超えた部分から縦に裂けて枝毛・切れ毛へとつながります。日常のブラッシングや就寝時の枕との摩擦も、このストレスを増幅させる要因です。
こうした負荷から髪を守るには、内部構造(結合)を補強しつつ、表面に適度なコーティングや滑りを与えて摩擦を減らすことが重要なポイントになります。
ハリコシ喪失と質感悪化を招く内部ダメージの進行
コルテックス内のマトリックスや一部ケラチンが流出すると、内部に空洞や弱い領域が増え、髪の“芯”がスカスカになったような状態になります。
このとき、根元側は柔らかく“ヘナッと”した感触になる一方で、ダメージが蓄積した毛先は乾燥・硬化してゴワつく、といった質感のアンバランスが起こりやすくなります。
ハイトーンカラーはメラニンが少ないため光の屈折条件が変わり、ダメージがあるほど艶が出にくく、表面が粗く見えがちです。
そこで、ジスルフィド結合まわりを補強するボンドケアと、CMCや脂質系成分の補充を併用することで、柔らかさと弾力のバランスを整え、毛先まで質感を均一に近づけるアプローチが有効とされています。
目的別おすすめ組み合わせ
1. ブリーチ直後〜ハイダメージ毛用「骨格立て直しセット」
目的:強度低下・切れ毛リスクを最優先で下げたい人向け
ポイント:「0+3」で内部の結合ケアを集中して行い、「4+5」で日常の洗浄ダメージを抑え、「6+7」で摩擦・熱から守る“フルカバー型”。ブリーチ2回以上/ハイダメージ/ロングで切れ毛が目立つ人に最も効果を体感しやすい組み合わせ。
2. 忙しい人向け「時短×ダメージコントロールセット」
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目的:フルラインは続かないけれど、最低限でダメージを抑えたい人向け
ポイント:週1のNo.3で「内部」を押さえつつ、毎日のアウトバス(6か7)で摩擦と熱だけは確実にブロックする“ミニマム構成”。
ブリーチ1〜2回/ミドルレングス/時間もお金もかけすぎたくない人に向く。
3. ハイトーン長期維持用「色持ち&ツヤキープセット」
目的:既にケアブリーチをしていて、色持ち・ツヤを長くキープしたい人向け
ポイント:「4P」で黄ばみをコントロールしつつ、「5」でうるおいと柔らかさを維持。「7+9」で熱・UV・外的ストレスからカラーを守る“色持ち特化”構成。ラベンダー/グレージュなど寒色系ハイトーンを長く楽しみたい人に最適。
まとめ:コストと時間に見合うかどうかを判断する視点
ブリーチやハイトーンカラーは、必ず髪に負担をかけますが、その「どこで、どれくらいダメージが起きるか」を理解し、オラプレックスをはじめとする結合ケアと、毎日のホームケア(洗浄・保湿・熱/UV対策・摩擦ケア)を組み合わせることで、そのリスクを現実的なレベルまでコントロールすることは十分に可能です。
大切なのは、「オラプレックス=すべてを元通りにする魔法」ではなく、「残された構造を最大限守りながら、好きなデザインを長く楽しむための強力なサポートツール」として正しく位置づけ、技術選び・サロン選び・ホームケアの三つを揃えていくことだといえるでしょう。
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